2004年03月31日

テレビ公開捜査

途中からだったが、テレビ公開捜査を見た。警察の犯人検挙率が年々低下する中、テレビを通して犯人を探し出すというのは非常に理にかなったやり方だと思う。くだらないバラエティをダラダラ流すよりも余程メディアとして価値があることだと考える。気になったのはどうして顔がある程度わかっているのに、犯人を逮捕できないのかということで、ここまでわかっていて犯人を特定できないのでは、目撃者がいない犯罪はほとんどお宮入りしてしまうだろうとも思える。中でも不思議だったのはコンビニ強盗。店の防犯カメラに何度も映っていて、しかも犯行現場が半径3kmくらいに限られている。被害にあった店舗は30軒くらいだったろうか。強盗のやり方も大胆不敵。これだけ目立つ犯罪者がなんでテレビで公開しなければならないほど捕まえられないのかということ。今のご時世他人の行動なんてほとんど見てはいないし、何かあっても見て見ぬふりが当たり前になってきているから、たとえ犯人を目撃していたとしても、あえて自分から協力しようという人も少ないのかもしれない。見ようによっては警察の甘さというかだらしなさを露呈する番組になっているような気もした。

(実はこのあとほとんど警察の悪口になってしまったので書き直している)

番組の中で気になったひとつの事件はひき逃げだったんだが、子供をつれて有名な屋台のラーメン屋に夜の9時半過ぎに出かけて、現地で車を降りた時、親がちょっと目を離した隙に道路に飛び出していた幼児が、猛スピードで走ってきた車にひき逃げされたというものだ。もちろん悪いのはひき逃げした奴に決まっているし、幼い子供を轢き殺された両親の無念さもよくわかる。ご主人が仕事で忙しくて、休みの日も子供たちをどこにも連れて行ってあげられないからと、平日の疲れている日にわざわざ車を出しておいしいと評判の店まで行ったのだろう。しかしである。わざわざ夜遅くに子供を街に連れ出さなくてもいいだろう。今は当たり前のように小さい子供をつれて夜中遅くにファミレスに行ったり、あるいは居酒屋に行ったりする親は多いが、子供は早くに寝かせたほうがいいに決まってる。それが無理ならせめて子供から目を離すなと言いたい。

先日の六本木ヒルズの回転ドアの事故もそうだが、はっきり言って親は油断し過ぎてないだろうか。子供の行動は予測がつかないものだし、それによってもたらされる被害は親も想像できないだろう。実際に事が起こってから誰かの責任を追及するというのは見慣れた光景だが、確かに原因を他にあげればいくつも見つかるだろう。ただ起こってしまってからでは誰の責任にしたところで、亡くなった者は帰ってこないし、それによって自分の罪悪感や後悔の念を消せるものでもないはずだ。親として子供を喜ばせてやりたいという気持ちはわかるが、何も車を飛ばして1時間もかかる場所にラーメン食べに行かなくても、近くにそれなりのラーメン屋はあるだろうし、子供にとってはラーメンの味なんてほとんどわからないだろう。たんに自分たちが食べたかっただけじゃないのかという気さえしてくる。もちろんそのことに罪はないし、それが直接の原因で子供を失ったわけでもないだろう。しかし事故なんてものは本当にタイミングだと思う。これは車で事故ったことがある人なら身に沁みてわかるはずだ。ただこれを単に運が悪いと割り切れるかといえばそんなことはない。やはりそこに至る原因の一端が自分たちにあったというのは、あとから考えればいくらでも出てきてしまう。だからあとで自責の念にとらわれないためにも、いや、むしろそういう不幸を起こさないためにも子供に対しては責任をもって注意して欲しいのだ。ひき逃げをして逃亡している犯人には強い憤りを覚えるが、ただこの犯人が後に捕まったとしても、失ったものは二度と戻ってこない。子供を失った親御さんにはもちろん同情する。ただ犯人に対する怒りと同様に、親の不注意もまた許せないもののような気がするのだ。

banner_01.gif

Trackback on "テレビ公開捜査"

このエントリーのトラックバックURL: 

"テレビ公開捜査"へのトラックバックはまだありません。

Comment on "テレビ公開捜査"

"テレビ公開捜査"へのコメントはまだありません。

Post a Comment

コメントする
(HTMLタグは使用できません)
ブラウザに投稿者情報を登録しますか?(Cookieを使用します。次回書き込み時に便利です。)
  •  
  •