2004年09月28日

立山黒部アルペンルート2(善光寺寄り道編)

善光寺行きのバスは長野駅の善光寺口を出たところにあるロータリーから発車します。善光寺行きという大きな看板があるのですぐにわかります。多少レトロなデザインのバスですが中は普通です。乗車賃は一律100円。善光寺までは歩いて20分くらいですから、体力と時間に余裕がある人は歩いてもいいでしょう。
乗ったバスの運転手さんは可愛らしい女性でした。

10分も乗車すると善光寺の入口に到着します。この日は快晴で残暑もかなり厳しいものになりました。私は今まで長野には随分行っていますが、善光寺詣でをしたことはありませんでした。参道の途中にも道路が横断していたりするので、その前を通ったことは何度かありますが、中に入ったことがありません。それほど信心深くないということなんでしょう。

バス停から降りて宿坊の前をしばらく歩くと三門に行き当たりますが、今善光寺は三門の補修工事をやっていて、残念ながらその威容を拝むことはできませんでした。特に門を見に来たわけではないのである意味どうでもいいとは言えますが。境内は禁煙なので、三門の手前にある馬返しと呼ばれている辺りの喫煙所で一服です。暑さと日焼けを気にするカミサンはさっさと先に行ってしまいました。

三門の下に到着するとなにやら集団が列を作っています。何でこんなに並んでいるのかと疑問に思いましたが、三門を潜り抜けるとどうやら徳の高そうなお坊さんが数珠をその行列の人たちの頭に当てて撫でていきます。いわゆる「お数珠頂戴」と呼ばれているもののようです。その数珠のご利益で禿げが治るとも思いませんが、ちょっとだけ自分も並んでみたいような気になりました。

善光寺の名物といえば「お戒壇めぐり」です。昔現地の人から真っ暗な中を手探りで進んでいくととってもいいことがあると聞いていました。それをしないと善光寺に行った事にはならないとまで言われてましたので、これは是非しないとなりません。ただし本堂に入るには入場料500円払わないとなりません。これは資料館と経蔵にも入れるお得なセット入場券ではありますが、はっきり言ってぼろい商売です。100人入れば5万円、2000人入れば100万円の利益です。しかも原価はタダ、特殊法人だから税金面も優遇されているでしょう。もっとも維持管理費が相当かかると言われればそうかもしれませんが、その規模から檀家もかなりの数に上るでしょうし、お賽銭やらお布施やら相当儲かっているに違いありません。あまり言うと中傷に思われてもいけませんのでこの辺にしておきましょう。そんな金の計算をしながら堂内でお戒壇めぐりの順番を待ちます。かなり人気のようでだいぶ混みあっています。中ではどこかの親族が法要をいとなんでいました。カミサンは善光寺で法要って凄くない?と驚いていましたが、寺なんだからそりゃどっかの家はやるでしょう。ちなみに堂内は写真撮影は禁止されてますので、その決まりをしっかりと守り写真はありません。

さてそのお戒壇めぐりですが堂内の地下になります。なんのために作ったのかよくわかりませんが、もともと暗い寺の中でさらに地下に潜れば、これはもう本当に真っ暗で何も見えません。そこを壁伝いに手探りで進んでいくわけですが、目的はある場所にある錠を探し、それに触ってくるというものです。以前聞いていたとってもいいことと言うのを裸のお姉さんでもいるのかと期待して妄想していた私ですが、寺でそんなことあるわけありません。もっとも中が真っ暗なので、前後に若いお姉さんを見つければ暗闇に乗じてではありませんが、不埒な悪行三昧が出来ないとも限りません。
恐る恐るカミサンの後をついていきますが、昔に作ったものなので天井がやけに低いです。恐らく私の頭から10cmくらい上でところどころ天井というか床というのかの梁が出ていましたので、もし身長185以上の彼氏がいる人で、喧嘩をしたときに連れて行けば結構楽しい思いが出来るかもしれません。行程は約5分くらいのものですが、渋滞もあり結構長い時間に感じます。しかも手探りで見つけないとならないので、壁のあっちこっちを触りながら進むわけですが、見えないところに手を伸ばすというのはそれなりの不安感はあります。

しばらく歩いていると前の方からガンガンと何かを叩くような音がしてきます。どうやらその付近に目指す錠があるのだろうと予想はつきましたが、どうも想像している南京錠をガチャガチャと鳴らす音とは違うようです。とは言えみんなが鳴らしているようなのでそれであるには違いありません。しばらくして先ほどの音の原因のところにたどり着きました。手に触れたものの形状を確認するとどうやら鍵というよりはドアノブのような感じです。それが蝶番で留められ据付けられている板に当たるのでガンガン鳴っていたのでしょう。これは表現が難しいです。実際に触ってみれば、ああこんな感じなのかというのがすぐにわかりますが、錠を見つけろと言われたら果たしてこれがそうなのかと不審に思うでしょう。ともあれそれ以外に異物は発見できなかったので、間違い無さそうです。それにしてもなんでみんなガンガン鳴らしていたのか。鐘があると撞きたくなる衝動にかられるのと大差ないのかもしれません。

無事にお戒壇めぐりも済ませたので、善光寺のメインイベントは終わりましたが、まだ大町温泉行きのバスの時間まではだいぶありましたので、セットの資料館やらなにやらを見て宿坊に感動しながら、今度は駅まで歩くことにしました。

長野のもうひとつの目的にうまいそばを食べるというのがありました。行く前にネットで検索して目ぼしいところは見つけていたわけですが、ひとつはその参道の途中(長野の駅前からほとんど参道なので三門前でなくてだいぶ歩いたところでしたが)にありました。ただそば処ですので蕎麦屋はいたるところにあります。どこに入るか迷いながらも昔から戸隠そばが好きでしたので、目をつけていたその一軒は素通りして駅前の蕎麦屋に入ることにしました。

昔から駅舎を出て右手すぐのところに手打ちの戸隠蕎麦があったんですが(場所的に同じところにあったのでたぶん同じだろうと思いますが)、ここは駅前にも関わらず結構うまい蕎麦屋です。ただカミサンを連れて駅前の蕎麦屋というのも可哀相かなという気もしていたので、ネットで検索して出ていたもうひとつの店を探して入りました。上の写真のところに入ったわけですが、結構野球選手や有名人が多くいっているようで、中でこんな色紙も発見したのでついでに撮ってきました。

そば定食を注文したんですが肝心のお味の方はというと、これは残念ながらあまりコシも無く、ブツ切れのそばが多くてあまりおいしいとは感じませんでした。最初金髪の兄ちゃんが出てきたときに嫌な予感はしたんですが、金髪が全て悪いとは言いませんが、日本料理を提供する店としては少し違う気がします。それでもおいしければ文句はありませんが、そうでないとマイナスイメージが更に強化されてしまうのではないかと思います。そもそも店の雰囲気にあってません。これまた誹謗になりそうなのでこれくらいにしておきますが、ただ店内の様子はなかなか風情のあるいいものです。

さて、バスの時間が40分後に迫ってきたので、とりあえず店を出てバス停の位置を確認です。思えば昔は特急を降りてすぐに善光寺口の改札があったので、駅の反対側というのは見たことがありませんでした。綺麗に整備されたロータリーにバスの停留所がいくつか並んでいます。大町温泉行きのバス停はすぐに見つかりましたが、もう一度時間の確認をしているときにバスが入ってきました。少し早いのではないかとも思いましたが、リゾートバスなので停車時間も長いのかと考え、慌ててロッカーに預けた荷物をとりに戻りました。

                                      (つづく)

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