2004年09月30日

立山黒部アルペンルート3(大町温泉郷編)

最初に長野駅に降りたときには駅前のバスターミナルはひとつだろうと考えていました。反対側からの発車というのは予想していなかったので、善光寺口のコインロッカーに荷物を預けたわけですが、反対側からだというのでほとんど連絡通路の往復です。これにはやられましたが、いざ荷物をとって戻ってくると先ほどのバスがすでにいません。発車の時刻までは、まだだいぶありましたから先に出たとは考えられず、結局そのバスが予定していたバスではなかったようです。

なぜそれほどバスの時間が大事かと言うと長野駅から大町温泉郷、終点扇沢行きのバスは本数が少ないからです。一本乗り遅れると一時間以上待たされてしまいます。しかも乗車予定の2:40発のバスはその前が11:30発と3時間以上空いていますので、どれくらいの人数が乗るのか予想できなかったからです。発車時刻までかなり余裕があったのでその間にトイレの大きい方も済ませて待っていましたが、結局予定のバスが到着したのは30分過ぎでした。前の便との時間がかなり空いていたので果たして何人くらい乗るのかと思っていましたが、待っている人もそれほど多くなく、ほとんど地元のおばちゃんたちのようでした。そのバスに合わせるかのように東京からの新幹線の到着もあったのですが、これまた誰も乗っていないようでした。結局乗車したのは20人足らずでしょうか。大型のバスですからガラガラです。午前中の便だと扇沢からそのままアルペンルートに突入する人もいたでしょうからもう少し混んでいたのかもしれません。

やがてバスは定刻に発車します。一度陸橋を渡って善光寺口側に出るので、最初からそちらにバス停があれば良さそうなものですが、恐らく駐車スペースの関係で無理だったのでしょう。駅をぐるっと迂回してやがて国道19号線に入ります。景色のいい犀川沿いをひた走り、途中白馬長野道路を通って、バスは山の方へ入っていきます。それにしても随分とゆっくり走るバスです。田舎ですからほとんど渋滞らしきものはありませんからもう少し早く走っても良さそうなものを、どうやら時間もあるのかわざとのんびり走っているようです。逆に急ぐ旅でも無いんでしょうが、乗っていると少々イライラします。

小一時間も乗っているとやがて大町温泉郷の案内標識が出てきました。信濃大町駅になっている標識に従ってバスが左折するとわりと大きな街並みが見えました。田舎の中なのにわりと栄えていましたが、それで大町というんでしょう。さて、そのまま直進すれば大町温泉郷だったわけですから左折してすぐのところに駅があると思っていたわけですが、これがまあとんでもない。せいぜい500mくらいかと思っていたら感覚で3〜4kmくらいは行ったところに信濃大町という小さな駅がありました。本当に田舎の駅です。それでもわりと乗客が多そうです。もし松本から来たならこの駅に降り立ったはずですが、長野駅にしておいて良かったと思いました。そんな駅ですが、気がつくとほとんどの乗客は降りてしまい、私たちと同じように観光で来ていると思しき、それほど歳の差が無いかと思われるカップルだけになってしまいました。正直驚いたのは、駅で降りるということはそこから電車に乗るためだろうと思うわけですが、いったいどこに住んでいる人たちなんだろうと思ったことです。というのもこのバス結構値段が高いからです。しかも行きは電車からバスですが、帰りは電車に乗るために一時間バスに乗るという感覚がどうもわかりづらく、かなり不便な生活だなと思いました。

車内が寂しくなったバスはもと来た道をUターンです。田舎で良く見かけるような直線道路を走り、次が目的地の大町温泉郷になります。だいぶ陽射しも傾いてきましたが、この日は天気に恵まれました。もっとも一日違っていた方がありがったかったような気もします。やがて大町温泉郷につきましたが、下ろされた所は温泉街のバス停という雰囲気ではなく、店は何軒か並んではいたものの、なんだか町のはずれの空き地みたいな感じのところでした。何も無いのはわかっていましたが、予想以上に寂れています。ともあれ今日宿泊予定の立山プリンスホテルはそのバス停の前の道をそのまま5,6分歩いた距離にありました。カミサンの荷物も一緒に持たされて歩くと結構きつい距離です。バスの本数がそれほどないのだから迎えに来てくれていても良さそうだと感じました。

さて、ホテルに入るとわりと綺麗な館内です。街の散策と言ってもほとんど車がなければ無理なのでというか、歩ける距離はバス停のすぐ近くに美術館みたいなのがありましたが、あとは旅館やホテルしかないので、ついてすぐに風呂に入りました。しかし私たちが到着したすぐあとにどこかのツアー客、しかも社員旅行のような団体が入ってきましたので、その団体さんと運悪く風呂で遭遇、なんとも落ち着かない風呂になってしまいました。一応温泉なんですが、内湯は熱く、露天が少しぬるめ。ただこの露天風呂、塩素の臭いがプンプンします。最近流行のインチキ温泉の尺度で考えると、温泉には違いないんでしょうが、塩素を大量投入した循環温泉ではないかと勝手に想像していました。ちなみに食事ですが、これはもう量的には文句がなく(写真は最初に並んだものですがこのあとどんどんきます)、私はわりといけるなと思いながらおいしくいただいたわけですが、カミサンはどれもこれも大衆料理で量で誤魔化していておいしくないと多少ご立腹です。私に比べてグルメのカミサンのお口には合わなかったのでしょう。ここで何か言うと火に油を注ぎそうだったので、とりあえず聞き流しつつ食事を済ませたのでありました。出来れば私はもう一度風呂にゆっくり浸かりたいと思っていたのですが、布団に横になるとそのまま眠りに落ちてしまいました。

                                             (つづく)

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